美容師歴20年以上の私がサロンで最もよく受ける相談のひとつが「自分はAGAなんでしょうか?」というものです。AGAの進行は非常にゆっくりで、気づいたときにはかなり進んでいたというケースが多いのも事実です。今回はAGAの進行パターンと、早期発見のためのサインを詳しく解説します。
AGAが「気づきにくい」理由
AGAの最大の特徴のひとつが非常にゆっくりとした進行です。多くの場合、10代後半〜20代前半から始まり、数十年かけて進行します。毎日鏡を見ていると変化に気づきにくく、「そういえばここ数年で薄くなったな」と気づくのが典型的なパターンです。
また、抜け毛の量だけでは判断できません。通常でも1日50〜100本の抜け毛は正常範囲内です。AGAの場合は抜け毛の「量」より「質(細さ・弱さ)」と「部位(前頭部・頭頂部の集中的な薄毛)」が特徴的です。
❶ AGAの進行度を示す「ハミルトン・ノーウッド分類」
AGAの進行度を評価する国際的な指標として、ハミルトン・ノーウッド分類(7段階)がよく使われます。
タイプⅠ:ほぼ正常。生え際が少し後退し始めた段階。この段階での気づきが最も理想的。
タイプⅡ:前頭部の生え際がM字型に後退。こめかみあたりから薄くなり始める。
タイプⅢ:M字の後退が顕著になる。またはつむじ周辺が薄くなり始める(Ⅲvertex)。
タイプⅣ:前頭部・頭頂部それぞれで薄毛が進行。中央に毛が残った状態。
タイプⅤ〜Ⅶ:前頭部と頭頂部の薄毛がつながり始め、最終的には後頭部・側頭部の毛だけが残る状態。
AGAはタイプⅢ以前での対策開始が、セルフケアで効果を出せる目安です。タイプⅣ以降になると、専門クリニックでの治療が不可欠になります。
❷ 早期発見のための5つのサイン
日常生活でこれらのサインに気づいたら、AGAの早期段階かもしれません。
①朝の枕に抜け毛が増えた:起床時に枕カバーに5本以上の抜け毛が毎日付いている場合は注意が必要です。
②シャンプー時の抜け毛が100本を超える日が続く:週に何度もシャンプー時に100本以上の抜け毛がある場合は脱毛が加速しているサインです。
③生え際の後退に気づく:卒業アルバムや2〜3年前の写真と比較して、生え際の位置が後退しているかを確認してください。特にこめかみ部分の後退がAGAの典型的なサインです。
④細い・短い抜け毛が増えた:AGAでは毛周期が短縮するため、完全に成長しきる前に抜け落ちる細くて短い毛が増えます。抜け毛の根本を見て細くなっていたら要注意です。
⑤頭頂部が透けて見えるようになった:光の下で頭頂部が透けて地肌が見えるようになった場合、すでにある程度進行しています。これを自覚した場合は早めの対策が必要です。
❸ AGAの早期発見に有効なセルフチェック法
定期的な写真記録:3〜6ヶ月ごとに同じ場所・同じ角度(正面・頭頂部・側面)から写真を撮って比較するのが最も確実な方法です。毎日見ていると変化に気づきにくいため、時系列での比較が重要です。
生え際の位置確認:眉の上端から生え際までの距離を定期的に計測します。この距離が3ヶ月〜半年で広がっていれば要注意です。
毛の太さ確認:前頭部・頭頂部の毛を数本つまみ、太さを確認します。産毛のように細くなっている毛が増えていればAGAが進行中のサインです。
まとめ
AGAの早期発見のポイントは①ハミルトン分類でタイプⅢより前の段階で気づく ②枕の抜け毛・細い抜け毛・生え際後退の5つのサインを見逃さない ③定期的な写真記録で変化を客観的に追うの3点です。AGAは早期発見・早期対策が鍵。気になるサインがあれば今すぐ記録を始めてください。


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