「シリコンは髪に悪い」「シリコンが積もって髪が傷む」「ノンシリコンじゃないとダメ」…こういった話を聞いたことはありませんか?実は、シリコンをめぐる誤解はヘアケア業界の中でも長年続いている根強い誤解の一つです。美容師として、シリコンの真実を丁寧に解説します。
シリコンが悪者になった歴史
シリコン(シリコーン)がヘアケアに使われるようになったのは1970〜80年代のことです。当初は少量の配合でも優れたコーティング効果を発揮することから、多くの製品に採用されるようになりました。
しかし、当時のシリコンは分子量が大きく、洗い流しにくいタイプが主流でした。毎日シリコン配合のシャンプーやトリートメントを使い続けると、徐々に髪にシリコンが蓄積する「ビルドアップ」現象が起きやすかったのです。
ビルドアップが起きた髪は、べたつく・重くなる・カラーやパーマが入りにくくなるといったトラブルが発生します。「シリコン=悪者」というイメージはここから生まれました。
しかし現在は、技術が大きく進化しています。
現代のシリコンは進化している
現在のサロン専売品やハイグレードなヘアケア製品では、蓄積しにくいタイプのシリコンが使われています。
ジメチコン(ポリジメチルシロキサン)
最も一般的なシリコンです。分子量の大きいものは蓄積しやすいですが、分子量を調整することで使い心地が大きく変わります。
**役割**:均一なコーティング、ツヤ出し、熱保護
シクロメチコン(シクロペンタシロキサン等)
揮発性シリコンです。使用時にはコーティング効果を発揮しますが、乾燥後に揮発する性質があり、蓄積しにくいのが特徴です。
**役割**:軽いコーティング、使用感の向上(べたつきを軽減)
アモジメチコン
アミノ変性シリコンとも呼ばれ、通常のシリコンとは異なる性質を持ちます。ダメージを受けた部分に選択的に吸着し、必要な箇所だけを補修する「インテリジェントなシリコン」です。
**役割**:ダメージ箇所へのピンポイントケア、蓄積が起きにくい
ミルボン オージュアは、シリコンの種類と配合量を髪質別ラインに合わせて精密に設計しており、「蓄積させない」ことを前提とした処方になっています。
シリコンの主な誤解と真実
誤解①「シリコンは頭皮に積もる」
真実:シリコンは髪の表面に吸着する性質がありますが、頭皮の毛穴を詰まらせるほどの分子量はありません。適切な洗浄を行えば、問題は生じにくいです。
誤解②「シリコンで髪が傷む」
真実:シリコン自体が髪を傷めることはありません。ただし、蓄積が過度に起きた場合、カラーやパーマの薬剤が均一に入りにくくなる可能性があります。
誤解③「ノンシリコンの方が絶対に安全」
真実:ノンシリコンが向く人もいれば、向かない人もいます。乾燥毛・ダメージ毛の方がノンシリコンに切り替えると、逆にパサつきや摩擦ダメージが増えることがあります。
誤解④「シリコンで髪が太くなる」
真実:シリコンコーティングで一時的にボリューム感が変わることはありますが、髪そのものが太くなることはありません。
シリコンが本当に「悪い」ケース
誤解ばかりではなく、実際にシリコンが原因でトラブルになるケースも存在します。
- **蓄積しやすいタイプのシリコンを長期間洗い流せていない場合**
- **細毛・猫っ毛でビルドアップにより根元がぺたんこになる場合**
- **カラー・パーマ直前にシリコンが過度に蓄積している場合**
これらは「シリコンの性質と量」の問題であり、「シリコンそのものが悪い」のとは違います。
グランドリンケージは、シリコンを適切に配合しながらもビルドアップを防ぐ処方設計をしており、プロの視点から「正しいシリコンの使い方」の良い例です。
シリコンとの正しい付き合い方
①自分の髪質に合ったシリコンのタイプを選ぶ
- 細毛:揮発性シリコン(シクロメチコン)中心のものを選ぶ
- ダメージ毛:アモジメチコン配合を優先
- 太毛・硬毛:ジメチコンでしっかりコーティング
②適切なシャンプーでしっかり洗い流す
アミノ酸系の穏やかな洗浄成分でも、十分なシャンプーでシリコンは除去できます。毎日しっかり洗うことが大切です。
ケラフェクトコネクターのシャンプーは、シリコン配合トリートメントと組み合わせることを前提とした洗浄設計で、コーティング成分をリセットしながらも過度に洗い落とさないバランスになっています。
③定期的にクレンジングシャンプーを使う
数週間に一度、クレンジング効果の高いシャンプーを使うことでシリコンの蓄積をリセットできます。これを「スカルプケア」の一環として行うと良いです。
ReFaのスカルプケアラインは、頭皮の清潔を保ちながら適度なリセットができる設計で、シリコン製品を使い続けている方のスカルプケアとして活用できます。
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まとめ
シリコンは正しく使えば有益な成分です。
- シリコンが悪者になったのは、蓄積しやすい旧世代の製品が多かったから
- 現代のシリコンは蓄積しにくいタイプも多く、技術が進化している
- アモジメチコンのように「ダメージ部位に選択的に吸着する」高機能シリコンも存在する
- 「シリコン=悪」ではなく「自分の髪質に合ったシリコンを選ぶ」ことが重要
- 定期的なクレンジングシャンプーで蓄積をリセットする
シリコンを毛嫌いせず、正しい知識を持って自分に合った製品を選んでください。美容師に相談すれば、あなたの髪質に最適なシリコンタイプを提案してもらえます。


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