「トリートメントって、正直意味あるんですか?」
お会計の最中に、ふとそう聞かれることがあります。決して意地悪な質問ではなく、むしろ真剣にコストと効果を考えているからこその言葉だと思います。私はこの質問が来ると、少し嬉しくなります。なんとなく勧められるまま続けるのではなく、ちゃんと意味を知りたいと思ってくださっているからです。
正直に言うと、答えは「はい」でもあり「いいえ」でもあります。トリートメントは髪を根本的に「治す」ものではありません。一度傷んでしまったキューティクルや内部のタンパク質を、完全に元通りにすることはできないのです。ここを誤解されている方がとても多いように感じます。
では何のためにやるのか。トリートメントの本当の役割は、今ある髪の状態をこれ以上悪化させないように保護し、手触りや見た目を一時的に整えることです。傷んだ部分にできた隙間を油分やタンパク質で埋めて、次のシャンプーやドライヤーの熱から髪を守る。いわば「治療」ではなく「保護と応急処置」に近いイメージです。
だからこそ、トリートメントの効果を最大限に感じていただくために私がいつも大事だと思っているのは、「傷む前からのケア」です。すでにパサパサになってから慌てて集中トリートメントを始めるより、まだ大きな傷みが出ていない段階で軽いケアを習慣にしている方の方が、結果として髪のコンディションを長く保てています。
今日からできることをひとつお伝えします。トリートメントを「傷んだから使うもの」ではなく「傷ませないために使うもの」として、少し早めに取り入れてみてください。特に、カラーや縮毛矯正の予定がある方は、その1〜2週間前からケアを始めておくと、施術後の髪の状態がかなり変わってきます。
「意味があるかないか」と聞かれたら、私は「魔法ではないけれど、正しく使えば確実に差が出るもの」だとお答えしています。効果を実感できないと感じている方は、もしかしたら使うタイミングが少し遅いだけかもしれません。


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