夏が終わると髪の色が抜けているのはなぜ?8月の髪に起きていること

ケア基礎知識
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「あれ、こんな色でしたっけ」

この時期、鏡の前でそうつぶやかれるお客様がとても多いです。6月に染めたときはもう少し落ち着いた色だったはずなのに、8月の終わりになると毛先だけが明るく、赤みがかって見える。ご自分では気づきにくいのですが、横に並べて写真を見ると、はっきり違います。

夏はカラーが抜けます。しかも、ご本人が思っているよりずっと早く抜けます。

いちばん大きな原因は紫外線です。髪の内部に入っているカラーの色素は、紫外線に当たると分解されていきます。頭のてっぺんや分け目のあたりは、顔の何倍もの紫外線を浴びていますから、そこから順に色が抜けていく。「毛先だけ明るくなった」と感じる方が多いのは、毛先が長いあいだ紫外線を浴び続けてきた部分だからです。

もうひとつが、キューティクルの状態です。汗や皮脂、湿気で髪が濡れたり乾いたりを繰り返すと、キューティクルが開いたままになりやすくなります。開いていると、シャンプーのたびに内部の色素が流れ出ていく。夏に「シャンプーの泡がうっすら色づく」経験をされた方は、まさにこれが起きています。

プールや海に入られた方は、さらに加速します。塩素も塩分も、髪の内部の色素を抜く方向に働きます。1回入っただけでも、その日のうちに真水でしっかり流したかどうかで、その後の色持ちが変わってきます。

見落とされやすいのが、熱です。夏はドライヤーを長く当てたくないからと、高温の風で一気に乾かす方が増えます。ヘアアイロンも、湿気で広がるからと毎朝使う方が多い。ところがカラーの色素は熱にも弱く、180度を超えるアイロンを毎日当てていると、それだけで数週間分の色が飛びます。紫外線ばかり気にされる方が多いのですが、実は室内での熱のほうが効いていることも珍しくありません。

40代、50代の方に特にお伝えしたいのは、白髪染めの色抜けは目立ち方が違うということです。白髪染めは白い髪に色をのせているので、色が抜けると白髪そのものが浮いて見えてきます。「最近、白髪が増えた気がする」というご相談の中には、実際には増えたのではなく、染めた色が抜けて元の白髪が透けてきているだけ、というケースがかなりあります。

今からできることを、5つお伝えします。

・外に出るときは、分け目に日焼け止めスプレーを軽く。ジェルやクリームではなく、髪用のスプレータイプを選んでください
・シャンプーはぬるめのお湯で。42度を超えると色素の流出が一気に増えます
・洗ったらすぐ乾かす。濡れている時間が長いほど、キューティクルが開いたままになります
・洗い流さないトリートメントを毛先に。表面をコーティングしておくだけで、紫外線のダメージがかなり違います
・カラーシャンプーやカラートリートメントを週1〜2回。色を足しながら洗えるので、次のカラーまでが楽になります

それから、毎日使うコンディショナーを見直すのも効果があります。色持ちは「染めたあと何を使うか」でかなり変わってきて、キューティクルを整えるものを使っているかどうかで、1か月後の色がまるで違います。特別なものである必要はなく、ドラッグストアで買えるもので十分です。どれを選べばいいか迷われる方は市販コンディショナーの選び方もあわせてご覧ください。

反対に、やめていただきたいことがふたつあります。

ひとつは、色が抜けたからとすぐに染め直すこと。夏の髪はすでに紫外線でダメージを受けているので、そこに追い打ちをかけると秋の抜け毛やパサつきにつながります。気になる場合は、明るくなった部分だけを暗く戻す、色味だけ入れ直すという方法があります。美容師に「全体を染め直さずに色だけ戻せますか」と聞いてみてください。

もうひとつは、濡れた髪のまま外に出ることです。濡れた髪は紫外線に対して無防備で、乾いた髪より傷みます。朝シャンをされる方は、必ず乾かしてから出かけてください。

色が抜けるのは、髪が悪いわけでも、カラー剤が悪いわけでもありません。夏を過ごせば誰でも起きることです。大事なのは、抜けたあとにどうするか。ここで無理に染め直すか、いったん髪を休ませて秋にきれいに入れ直すかで、年末までの髪の状態がずいぶん変わります。

9月、10月は髪が落ち着いてくる時期で、カラーの入りもよくなります。汗も引いて、頭皮の状態も戻ってきますから、しみにくくもなる。今は少し我慢して、秋にきれいな色を入れる。私はいつも、そうおすすめしています。

それに、この2週間ほどをどう過ごすかで、秋のカラーの仕上がりが変わります。日焼け止めスプレーを1本買って、乾かす時間を少し早めるだけ。それくらいのことで、次に染めたときの色の入り方が違ってきます。「どうせもう抜けたから」と諦めてしまうのが、いちばんもったいないところです。

髪の乾かし方についてはこちらの記事で詳しくお話ししています。

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