睡眠の質が髪に出るのは何日目からか

ケア基礎知識
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「最近、寝不足が続いていて」というお客様の髪を触ると、驚くほど早く変化に気づくことがあります。パサつき、ハリのなさ、頭皮の硬さ——睡眠不足は思っている以上に髪や頭皮に表れます。今回は、睡眠の質がどのくらいの期間で髪に影響してくるのか、美容師として感じてきたことをお話しします。

髪に一番早く出るのは「翌朝のツヤ」

実は、睡眠不足の影響が最も早く出るのは翌朝の髪のツヤです。寝ている間に分泌される成長ホルモンは、肌だけでなく髪の毛の材料であるケラチンの合成にも関わっています。徹夜明けや睡眠時間が極端に短かった翌朝、お客様の髪を見ると明らかに乾燥してパサついていることが多く、ご本人も「今日は髪がまとまらない」と話されることがよくあります。

頭皮に変化が出るのは1〜2週間後から

髪のツヤは翌朝にも変化が出ますが、頭皮環境への影響はもう少し時間がかかります。睡眠不足が1〜2週間続くと、血行不良や皮脂バランスの乱れが頭皮に表れ始めます。実際に触診すると、寝不足が続いている方の頭皮は硬くこわばっていることが多く、逆によく眠れている時期は頭皮が柔らかく弾力があります。この違いは、日々多くのお客様の頭皮に触れているからこそ分かる感覚です。

抜け毛として自覚できるのは1〜3ヶ月後

髪の成長サイクルには休止期があり、頭皮環境の悪化がすぐに抜け毛として表れるわけではありません。睡眠不足による頭皮環境の乱れが、実際に「抜け毛が増えた」と自覚できる形で出てくるまでには、1〜3ヶ月ほどのタイムラグがあることが多いです。そのため「最近抜け毛が多い」と感じた時、直近の生活ではなく数ヶ月前の生活習慣を振り返ってみることをおすすめしています。あるお客様は、繁忙期で睡眠時間が短かった時期から約2ヶ月後に抜け毛の増加を実感されていました。

「量」より「質」が重要な理由

睡眠時間をしっかり確保していても、眠りが浅ければ成長ホルモンの分泌は十分に行われません。成長ホルモンは入眠後の深いノンレム睡眠時に多く分泌されるため、途中で何度も目が覚めるような睡眠の質の低さは、時間を確保していても髪への恩恵を十分に受けられない可能性があります。スマートフォンを見ながら眠りにつく習慣がある方は、まずそこを見直すだけでも変化を感じやすいはずです。

睡眠の質を上げるためにできる小さな工夫

  • 就寝1時間前はスマートフォンやパソコンの画面を見ない
  • 寝る前の入浴は、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる
  • 就寝・起床の時間をできるだけ一定にする
  • カフェインの摂取は夕方以降控える
  • 寝室の照明は暖色系の暗めのものにする

どれも特別なことではありませんが、これらを2週間ほど意識するだけで、頭皮の柔らかさや髪のツヤに変化を感じる方は少なくありません。

忙しい時期こそ振り返ってほしいこと

仕事や育児で忙しい時期ほど、睡眠は後回しになりがちです。しかし髪や頭皮は、その生活の積み重ねを正直に映し出します。「最近髪の調子が悪いな」と感じた時は、スキンケアやヘアケア用品を見直す前に、まずここ1〜2ヶ月の睡眠を振り返ってみてください。案外、そこに答えがあることも多いのです。

まとめ

睡眠不足の影響は、翌朝のツヤの低下から始まり、1〜2週間で頭皮環境に、1〜3ヶ月で抜け毛という形で表れてきます。特別なケアを増やすよりも、まずは睡眠の質を整えることが、遠回りに見えて実は一番確実な髪へのケアかもしれません。

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